電動自転車に乗っていて、ペダルをこいでもギアが変わらないと焦りますよね。 普段は快適な電動アシストも、ギアの不調で台無しになってしまいます。
この記事では、「電動自転車のギアが変わらない原因と対処法」について、初めて電動自転車の修理について調べる方にも分かりやすく解説します。
ギアの不具合は、ちょっとした調整で直ることもあれば、専門的な修理が必要な場合もあります。
この記事を読めば、ご自身の電動自転車の状況を把握し、適切に対処できるようになるでしょう。
電動自転車のギアが変わらない原因は？
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電動自転車のギアが変わらない、またはスムーズに切り替わらない場合、いくつかの原因が考えられます。 ここでは、主な原因を詳しく見ていきましょう。
ギアが空回りする原因は？
ギアが空回りする、つまりペダルをこいでも力が伝わらず、進まない現象は、主にチェーンの脱落やスプロケットの摩耗、変速機の不具合によって起こります。
- チェーンの脱落:
- 走行中の衝撃や段差、変速時の操作ミスなどでチェーンがスプロケットから外れてしまうことがあります。 特に、チェーンが緩んでいたり、チェーンラインが適切でなかったりすると、外れやすくなります。
- チェーンが外れると、ペダルをこいでも駆動力が後輪に伝わらず、空回りしているように感じられます。
- スプロケットの摩耗:
- スプロケットとは、後輪のハブに取り付けられている複数の歯車のことです。 チェーンと常に接触しているため、長期間の使用によって歯が削れて摩耗します。
- 歯が摩耗すると、チェーンがしっかりとかみ合わなくなり、ペダルに力を加えてもチェーンが歯の上を滑ってしまい、空回りするような状態になります。 特に、使用頻度の高いギア（よく使う段数）のスプロケットが摩耗しやすい傾向があります。
- 変速機の不具合:
- 外装変速機の場合、変速機本体の歪みやバネの劣化、あるいは内部の潤滑不足などが原因で、チェーンを適切に移動させられなくなることがあります。
- 内装変速機の場合は、内部のギアが破損したり、連結部分に問題が生じたりすることで、ギアが噛み合わずに空回りすることがあります。
ギアが変わらないのは変速機の故障？
ギアが変わらない原因として、変速機の故障は非常に可能性が高いです。 変速機には、大きく分けて「外装変速機」と「内装変速機」の2種類があります。
- 外装変速機の場合:
- ディレイラーの調整不良: ディレイラーと呼ばれる変速機が、適切な位置に調整されていないと、チェーンがスムーズに動かず、ギアが変わらなかったり、変速しにくくなったりします。 ケーブルの張りの不足や、ディレイラー本体の歪みなどが原因です。
- ディレイラーの破損・曲がり: 転倒や衝突などにより、ディレイラー本体が曲がってしまったり、破損したりすると、正常に変速できなくなります。 特に、ディレイラーハンガー（フレームとディレイラーを繋ぐ部品）が曲がることもよくあります。
- プーリーの摩耗・固着: ディレイラーには、チェーンを誘導する小さな歯車（プーリー）がついています。 プーリーが摩耗したり、内部のベアリングが固着したりすると、チェーンの動きが悪くなり、変速不良を引き起こします。
- 内装変速機の場合:
- ワイヤーの調整不良: 内装変速機もワイヤーで操作されます。 ワイヤーの初期伸びや経年劣化による伸び、または取り付け時の調整不足により、ワイヤーの張りが適切でないと、ギアがスムーズに切り替わりません。
- 内部ギアの固着・破損: 内装変速機はハブの中にギアが内蔵されており、外部からは見えません。 長年の使用によるグリス切れや、異物の混入、あるいは強い衝撃などによって、内部のギアが固着したり、破損したりすると、ギアが変わらなくなります。 内装変速機は密閉されているため、比較的トラブルは少ないですが、一度故障すると修理が難しく、ハブ全体の交換になることもあります。
チェーンの不具合が原因？
チェーンの不具合も、ギアが変わらない、またはスムーズに変速できない原因になります。
- チェーンの伸び:
- チェーンは使用するごとに徐々に伸びていきます。 チェーンが伸びすぎると、スプロケットとの噛み合わせが悪くなり、変速がスムーズに行えなくなったり、ギアが飛んでしまったりする「ギア飛び」の現象が起こりやすくなります。
- 電動自転車はアシスト力があるため、チェーンにかかる負荷も大きく、通常の自転車よりもチェーンの伸びが早い傾向があります。
- チェーンのサビ・固着:
- 雨に濡れたまま放置したり、手入れを怠ったりすると、チェーンにサビが発生します。 サビによってチェーンのリンクが固着すると、チェーンが柔軟に動かなくなり、変速機がチェーンをスムーズに移動させられなくなります。
- 特に、リンクの動きが悪くなると、変速時にチェーンが引っかかったり、特定のギアに入らなかったりします。
- チェーンの油切れ:
- チェーンに潤滑油が不足していると、チェーンの動きが悪くなり、摩擦が増大します。 これにより、スムーズな変速ができなくなり、チェーンノイズも大きくなります。
- 定期的な注油は、チェーンの寿命を延ばし、変速性能を維持するために非常に重要です。
- チェーンの破損・変形:
- 強い衝撃や無理な変速操作によって、チェーンのプレートが変形したり、ピンが抜けかかったりすることがあります。 このような場合、チェーンが正常に機能せず、ギアが変わらない原因となります。
ワイヤーの緩みや劣化が影響？
電動自転車のギアを変える際に操作する変速ワイヤーの緩みや劣化も、ギアが変わらない大きな原因の一つです。
- ワイヤーの初期伸び:
- 新しい自転車やワイヤーを交換したばかりの自転車では、使い始めるとワイヤーが少しずつ伸びてきます。 これを「初期伸び」と呼びます。 ワイヤーが伸びると張りが緩み、変速操作が正確に伝わらなくなります。
- 特に、外装変速機の場合、ワイヤーの張りが適切でないと、ディレイラーが正確な位置に移動せず、ギアが変わらなかったり、特定のギアに入りにくくなったりします。
- ワイヤーの経年劣化:
- ワイヤーは金属製ですが、長期間の使用や雨風にさらされることで、内部にサビが発生したり、被膜が劣化して摩擦が増えたりします。
- ワイヤーのサビや摩擦の増加は、ワイヤーの動きを鈍らせ、変速レバーを操作してもディレイラーや内装ギアにその力が十分に伝わらなくなる原因となります。 特に、ワイヤーアウター（ワイヤーを覆うチューブ）の内部に水が浸入し、ワイヤーが固着することもあります。
- ワイヤーの断線・ほつれ:
- ワイヤーが完全に切れてしまうことは稀ですが、内部で細いワイヤーがほつれてきたり、部分的に断線したりすることがあります。 このような状態になると、ワイヤーの張りが不安定になったり、操作力が伝わらなかったりして、変速不良を引き起こします。
- 変速レバーの操作感が急に軽くなったり、重くなったりした場合は、ワイヤーの断線やほつれを疑う必要があります。
ギアが固着するとは？
「ギアが固着する」とは、ギアが特定の段数で動かなくなったり、全く動かせなくなったりする状態を指します。 これは、主にサビ、汚れの蓄積、グリス切れなどが原因で起こります。
- サビによる固着:
- 特に外装変速機の場合、ディレイラーやスプロケット、チェーンが雨水や湿気にさらされることでサビが発生します。 サビが進行すると、可動部分の動きが悪くなり、最終的には全く動かなくなることがあります。
- 内装変速機も、ハブ内部に水が浸入したり、長期間使用することで内部部品がサビたりすると、ギアが固着することがあります。
- 汚れの蓄積による固着:
- 走行中に巻き上げた砂や泥、油汚れなどが変速機の可動部分に蓄積すると、動きが妨げられます。 特に、チェーンオイルに付着したホコリなどが固まり、粘着性の高い汚れとなって、ディレイラーの関節部分やプーリー、スプロケットの歯などに付着すると、動きが悪くなり、固着状態になります。
- グリス切れ・潤滑不足:
- 変速機の可動部分や内装変速機の内部には、摩擦を減らすためのグリスやオイルが塗布されています。 これらが長期間の使用や洗浄によって失われると、金属同士の摩擦が増え、動きが鈍くなり、最終的に固着する原因となります。
- 特に、雨天走行が多い場合や、高圧洗浄を頻繁に行う場合は、グリスが流れ落ちやすいため注意が必要です。
自分でできる簡単なチェック方法は？
電動自転車のギアの不具合は、ちょっとしたチェックで原因を特定できる場合があります。 専門業者に依頼する前に、以下の点を自分で確認してみましょう。
- ワイヤーの確認:
- ワイヤーの張り: 変速レバーを操作したときに、ワイヤーにたるみがないか確認します。 ワイヤーが緩んでいると、変速がうまくできません。
- ワイヤーの動き: ワイヤーアウターから出ている部分や、ディレイラー付近のワイヤーにサビやほつれがないか目視で確認します。 変速レバーを操作しながら、ワイヤーがスムーズに動いているか見てみましょう。 もし動きが渋ければ、潤滑剤を差してみるのも有効です。
- ディレイラー（外装変速機の場合）の確認:
- ディレイラーの歪み: 後ろから見て、ディレイラー本体が地面に対して垂直になっているか確認します。 転倒などで曲がっていると、変速不良の原因になります。 特に、ディレイラーハンガーが曲がっていないか注意深く観察してください。
- プーリーの動き: ディレイラーについている2つの小さな歯車（プーリー）がスムーズに回転するか確認します。 汚れが詰まっていたり、固着している場合は、清掃や注油が必要です。
- リミットスクリューの確認: ディレイラーには、変速の範囲を制限するH（トップ側）とL（ロー側）の2つの調整ネジ（リミットスクリュー）があります。 これらが適切に調整されていないと、チェーンが外れたり、特定のギアに入らなかったりします。 ただし、この調整はデリケートなので、自信がなければ触らない方が賢明です。
- チェーンの確認:
- チェーンの伸び: 専用のチェーンチェッカーがあれば正確に測れますが、なければ定規で測る方法もあります。 約13リンク（26ピン）の長さが、新品時より数ミリ伸びているようであれば交換時期のサインです。
- チェーンのサビ・固着: チェーン全体にサビがないか、手でチェーンを動かしてみて、リンクが固着している部分がないか確認します。 固着している部分があれば、潤滑剤を塗布して動かしてみましょう。
- チェーンの脱落: チェーンがスプロケットから外れていないか確認します。 外れている場合は、手で戻せることもあります。
- スプロケットの確認:
- 歯の摩耗: 後輪のスプロケットの歯が尖っていたり、波打っていたりしないか確認します。 摩耗が進むと、チェーンがうまくかみ合わず、ギア飛びの原因になります。
- 変速レバーの確認:
- 変速レバーを操作したときに、カチカチと節度のある操作感があるか確認します。 もし、スカスカするようなら、ワイヤーの断線やレバー内部の不具合が考えられます。
電動自転車のギアが変わらない時の直し方や修理費用・値段は？
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自分でできる簡単なチェックで原因が特定できなかったり、状態が改善しなかったりする場合は、修理が必要になります。 ここでは、具体的な直し方や修理費用について解説します。
ギアが変わらない時の直し方は？
ギアが変わらない時の直し方は、原因によって異なります。 自分でできる範囲の対処法と、専門業者に依頼すべきケースを区別することが重要です。
- ワイヤーの調整:
- ワイヤーの初期伸びや緩みが原因であれば、ワイヤーの張りを調整することで解決することが多いです。 外装変速機の場合、ディレイラー付近や変速レバーの根元にあるアジャストボルトを回して調整します。 内装変速機の場合は、ハブ付近のワイヤーが繋がっている部分に調整箇所があります。
- 調整の際は、少しずつ回し、変速がスムーズになる位置を探します。 調整しすぎると、かえって変速不良を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
- チェーンの清掃と注油:
- チェーンのサビや汚れ、油切れが原因であれば、チェーンをきれいに清掃し、新しい潤滑油を注油することで改善することがあります。
- チェーンクリーナーとブラシで汚れを落とし、乾かしてから自転車専用のチェーンオイルをリンクの隙間に少量ずつ塗布します。 余分なオイルは拭き取りましょう。
- 固着部分の潤滑:
- ディレイラーの関節部分やプーリー、内装変速機のワイヤーが繋がる可動部分などが固着している場合、潤滑スプレーなどを吹き付けて、動きを改善できることがあります。
- ただし、内装変速機の内部固着は専門的な知識と工具が必要なため、素人が手を出すのは避けるべきです。
- チェーンの脱落:
- チェーンがスプロケットから外れている場合は、手で元の位置に戻します。 指を挟まないように注意し、ギアを一番小さい段数にしてから作業すると戻しやすいです。
- ディレイラーの歪み修正（軽度の場合）:
- ディレイラーハンガーがごくわずかに曲がっている程度であれば、手でゆっくりと元の位置に戻せることもあります。 しかし、無理に力を加えると、さらに曲がったり折れたりする可能性があるので、少しでも不安があればプロに任せましょう。
ギア抜けは修理が必要？
ギア抜けとは、走行中に意図せずギアが変わってしまったり、ペダルに力を入れた瞬間にチェーンが飛んでしまったりする現象です。 ギア抜けが発生する場合、修理は必要です。 放置すると、以下のようなリスクがあります。
- 安全性への影響:
- 走行中に突然ギアが抜けると、バランスを崩して転倒する危険性があります。 特に、立ちこぎをしている時や、坂道を上っている時にギア抜けが起こると非常に危険です。
- 部品の損傷:
- ギア抜けが頻繁に起こると、チェーン、スプロケット、ディレイラーといった部品に過度な負担がかかり、摩耗や破損がさらに進行します。 結果として、より高額な修理費用がかかることになります。
- 走行性能の低下:
- 快適な走行ができなくなり、電動アシスト自転車本来の性能を享受できなくなります。 スムーズな変速ができないと、坂道での走行や、加速・減速の操作が困難になります。
ギア抜けの原因は、ワイヤーの調整不良、チェーンの伸び、スプロケットの摩耗、ディレイラーの調整不良や破損など、多岐にわたります。 自分でできる簡単な調整で改善しない場合は、迷わず専門業者に修理を依頼しましょう。 特に、チェーンやスプロケットの摩耗は目視で判断しにくい場合も多く、専用工具での測定が必要です。
ギアが変わらない時は自分でも修理できる？
ギアが変わらない時の修理は、原因によっては自分でも対処可能です。 しかし、専門的な知識や工具が必要なケースも多く、無理は禁物です。
自分で修理できる可能性が高いケース:
- ワイヤーの緩み・初期伸び:
- 変速ワイヤーのアジャスターボルトを少し回すだけで解決することがあります。 調整の仕方は、オンラインで動画や解説記事が多く公開されています。
- チェーンの油切れ・軽いサビ:
- チェーンの清掃と注油は、自転車メンテナンスの基本です。 適切なチェーンクリーナーとチェーンオイルを使用すれば、自分でも簡単に行えます。
- チェーンの脱落:
- 外れたチェーンを元の位置に戻すのは、比較的簡単な作業です。 ただし、手を汚したくない場合は手袋を用意しましょう。
専門業者に依頼すべきケース（自分でやらない方が良いケース）:
- ディレイラー本体の歪みや破損:
- ディレイラーの曲がりは、専用の工具（ディレイラーハンガー修正ツールなど）がないと正確に修正できません。 無理に手で直そうとすると、さらに損傷を広げる可能性があります。
- スプロケットやチェーンの深刻な摩耗:
- これらの部品の交換には、専用の工具（チェーンカッター、スプロケットリムーバーなど）が必要です。 また、交換時期の判断も経験が必要です。
- 内装変速機の不具合:
- 内装変速機は密閉されており、内部の構造は複雑です。 分解・修理には専門知識と工具が不可欠で、素人が手を出すと元に戻せなくなる可能性が高いです。 ほとんどの場合、ハブごと交換になります。
- ワイヤーの内部断線やアウターの損傷:
- ワイヤーの交換は、ワイヤーの取り回しや適切な長さの調整など、ある程度の技術が必要です。
- 異音や異臭がする:
- ギア以外にも、内部で深刻な問題が起きている可能性があります。
自分で修理を試みる際は、必ず安全を第一に考え、適切な工具を使用し、自信がない場合は無理をしないことが重要です。 中途半端な修理は、さらなる故障や事故の原因になりかねません。
専門業者に修理を依頼する目安は？
以下のような状況であれば、迷わず専門業者に修理を依頼することをおすすめします。
- 自分でできる簡単なチェックや調整を試しても改善しない場合:
- ワイヤーの調整やチェーンの注油など、基本的なメンテナンスを行ってもギアの不具合が解消しない場合は、より根本的な問題が隠れている可能性が高いです。
- 異音や異臭がする場合:
- 変速時や走行中に、これまでになかった異音（ガリガリ、カチャカチャ、キーキーなど）や異臭がする場合は、部品の破損や潤滑不足が深刻化しているサインです。 放置すると、他の部品にも影響を及ぼし、修理費用が高くなる可能性があります。
- 安全に関わる不具合の場合:
- 走行中にギアが頻繁に抜ける、変速が全くできない、突然チェーンが外れるなど、走行の安全性が脅かされるような場合は、すぐに専門業者に持ち込みましょう。 無理に乗り続けると、事故につながる危険性があります。
- 目視で部品の破損や変形が確認できる場合:
- ディレイラーが明らかに曲がっている、スプロケットの歯が折れている、チェーンのプレートが変形しているなど、部品の損傷が目視で確認できる場合は、部品交換が必要となるため、専門業者への依頼が必須です。
- 内装変速機の不具合の場合:
- 内装変速機は内部構造が複雑で、専門知識と専用工具がなければ修理は非常に困難です。 ほとんどの場合、ハブアッセンブリ（ハブと内部ギアの一体部品）の交換となります。
- 修理の知識や経験に自信がない場合:
- 電動自転車は通常の自転車とは異なり、バッテリーやモーターなどの電装部品も搭載されています。 安易な分解は、故障を悪化させたり、感電の危険があったりする可能性もゼロではありません。 少しでも不安がある場合は、プロに任せるのが賢明です。
- 定期的な点検を兼ねたい場合:
- ギアの不具合をきっかけに、自転車全体の点検をしてもらうことで、他の潜在的な問題も早期に発見し、対処できます。
ギアの修理料金の目安は？
電動自転車のギアの修理料金は、原因や交換する部品の種類、依頼する店舗によって大きく異なります。 あくまで目安ですが、一般的な修理費用は以下のようになります。
- ワイヤーの調整:
- ワイヤーの初期伸びや軽い緩みの調整であれば、数百円から1,500円程度が目安です。 自転車を購入した店舗によっては、初回無料やサービスで調整してくれる場合もあります。
- チェーンの清掃・注油:
- 自分でできる作業ですが、店舗に依頼すると500円から1,500円程度で対応してくれることが多いです。
- ワイヤー交換:
- ワイヤーのサビや断線が原因で交換が必要な場合、部品代（数百円～千円程度）と工賃（1,500円～3,000円程度）を合わせて、2,000円～4,000円程度が目安です。
- チェーン交換:
- チェーンの伸びやサビがひどい場合、交換が必要です。 部品代（1,500円～3,000円程度）と工賃（1,500円～3,000円程度）を合わせて、3,000円～6,000円程度が目安です。 電動自転車用チェーンは通常のチェーンよりも強度が高く、若干高価な傾向があります。
- スプロケット交換（外装変速機の場合）:
- スプロケットの摩耗が原因の場合、交換が必要です。 部品代（2,000円～5,000円程度）と工賃（2,000円～4,000円程度）を合わせて、4,000円～9,000円程度が目安です。 チェーンと同時交換が推奨されることが多いです。
- ディレイラー調整・修正:
- ディレイラーの調整不良であれば、1,000円～2,500円程度。 ディレイラーハンガーの修正であれば、2,000円～4,000円程度が目安です。
- ディレイラー交換:
- ディレイラー本体の破損が大きい場合、交換が必要です。 部品代（3,000円～8,000円程度）と工賃（2,000円～4,000円程度）を合わせて、5,000円～12,000円程度が目安です。
- 内装変速機（ハブ）交換:
- 内装変速機が故障した場合、多くはハブアッセンブリごとの交換になります。 部品代が高価で、工賃も専門性が高いため、10,000円～30,000円、場合によってはそれ以上かかることもあります。
注意点:
- 上記はあくまで一般的な目安であり、自転車の種類（ママチャリ、スポーツタイプなど）、部品のグレード、店舗の料金設定、地域によって変動します。
- 電動自転車の場合、通常の自転車よりも部品代や工賃が若干高くなる傾向があります。
- 複数の箇所に不具合がある場合、それぞれの修理費用が加算されます。
- 修理前に必ず見積もりを取るようにしましょう。
修理の値段はどこで変わる？
電動自転車のギア修理の値段は、主に以下の要因で変わってきます。
- 故障の原因と交換が必要な部品:
- 最も大きな要因です。 ワイヤーの調整やチェーンの注油といった軽微な作業であれば安価ですが、ディレイラーやスプロケット、内装変速機などの主要部品の交換が必要になると、部品代が高くなるため修理費用も上がります。 特に内装変速機の故障は高額になる傾向があります。
- 部品の種類とグレード:
- 同じ機能の部品でも、メーカーやグレードによって価格が大きく異なります。 例えば、シマノ製の廉価な部品と、より高性能な部品では価格差があります。 電動自転車に元々搭載されている部品と同等品か、それ以上のグレードを選ぶかで料金が変わります。
- 依頼する店舗の種類:
- 大手自転車チェーン店: 比較的料金設定が明確で、部品の在庫も豊富です。 工賃は標準的ですが、特定のセール期間などでお得になる場合もあります。
- 個人経営の自転車店: 店舗によって料金設定が様々です。 融通が利きやすい場合もありますが、部品の取り寄せに時間がかかったり、得意分野が偏っていたりすることもあります。
- ホームセンターや量販店: 自転車コーナーがある場合、簡単な修理は対応してくれることがあります。 料金は安価な傾向がありますが、専門的な修理には対応できない場合があります。
- 電動自転車専門ショップ: 電動自転車の知識が豊富で、専用工具も揃っているため、複雑な故障にも対応できますが、料金は高めになる傾向があります。
- 出張修理サービス: 自宅まで来て修理してくれる便利なサービスですが、出張費用が別途加算されるため、店舗に持ち込むよりも割高になることが多いです。
- 工賃（技術料）:
- 部品代の他に、修理を行う技術者への工賃が発生します。 作業の難易度や所要時間によって工賃は変動します。 店舗によって工賃の単価設定が異なります。
- 部品の持ち込みの可否:
- 自分で部品を購入して持ち込み、工賃だけで修理してもらうことが可能な店舗もありますが、全ての店舗で対応しているわけではありません。 持ち込み部品の場合、保証の対象外になったり、工賃が割増しになったりすることもあります。
- その他の整備の有無:
- ギアの修理だけでなく、同時にブレーキ調整やタイヤの空気圧チェック、全体の点検なども依頼すると、追加料金が発生することがあります。
修理を依頼する際は、複数の店舗で見積もりを取る、料金体系を事前に確認するなどして、納得のいく修理先を選ぶことが大切です。
まとめ：電動自転車のギアが変わらない原因と対処法は？
自転車ライフナビ・イメージ
電動自転車のギアが変わらない、またはスムーズに動かない原因は多岐にわたりますが、主なものは以下の通りです。
- ワイヤーの緩みや劣化: 変速ワイヤーの初期伸びや経年劣化、内部のサビなどが原因で、変速操作が正確に伝わらなくなります。
- チェーンの不具合: チェーンの伸び、サビ、油切れ、固着、または脱落が原因で、ギアとの噛み合わせが悪くなったり、スムーズに動かなくなったりします。
- 変速機の故障: 外装変速機の場合はディレイラーの調整不良、歪み、破損、プーリーの摩耗などが、内装変速機の場合は内部ギアの固着や破損、ワイヤーの調整不良などが原因となります。
- スプロケットの摩耗: チェーンと常に接触するスプロケットの歯が削れて摩耗すると、チェーンが滑り、ギアが空回りするような状態になります。
これらの問題に対して、自分でできる簡単なチェックと対処法もあります。
- ワイヤーの張りや動きを確認し、必要であれば調整する。
- チェーンの清掃と注油を行い、サビや固着を解消する。
- チェーンが外れていれば、手で戻す。
しかし、以下のような場合は、安全のためにも専門業者への修理依頼を強くおすすめします。
- 自分でできる対処法を試しても改善しない場合。
- 走行中にギアが頻繁に抜けるなど、安全に関わる問題が発生している場合。
- 異音や異臭がする場合。
- ディレイラーやスプロケットなど、主要部品の破損が目視で確認できる場合。
- 内装変速機の不具合が疑われる場合。
- 修理に不安がある、または専門的な知識や工具がない場合。
電動自転車のギアの修理費用は、故障の原因や交換部品によって数千円から数万円と大きく変動します。 修理を依頼する際は、事前に見積もりを取り、料金や修理内容をよく確認しましょう。
快適な電動自転車ライフを送るためにも、ギアの不具合を感じたら、早めに適切な対処を行うことが大切です。 定期的なメンテナンスも忘れずに行い、トラブルを未然に防ぎましょう。