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100均で簡単!自転車のチェーンのサビ取りと落とし方

チェーン
自転車ライフナビ・イメージ

「久しぶりに自転車に乗ろうとしたら、チェーンがサビだらけ…」そんな経験はありませんか。

赤茶色にサビついたチェーンを見ると、なんだか気分も落ち込みますし、そもそも乗っても大丈夫なのか不安になりますよね。

ペダルを漕ぐとキーキーと嫌な音がしたり、なんだか前より進みにくかったり。

自転車のチェーンのサビは、見た目の問題だけでなく、走行性能や安全性にも関わる重要な問題です。

しかし、専門の自転車屋さんに持っていくのは面倒だし、費用もかかりそう…と諦めてしまうのはまだ早いです。

実は、私たちの身近にある「100均」のアイテムを活用すれば、驚くほど簡単に、そして安価にチェーンのサビを落とすことができるのです。

この記事では、自転車のチェーンサビに悩むあなたのために、100均グッズを使った具体的なサビの落とし方を徹底的に解説します。

サビが発生する根本的な原因から、放置するリスク、必要な道具リスト、写真を見るように分かりやすい実践手順、そして二度とサビさせないための予防策まで、網羅的にご紹介。

さらに、「ひどいサビはどうする?」「交換した方がいい?」といった、よくある疑問にもQ&A形式でお答えします。

この記事を最後まで読めば、あなたもきっと愛車のチェーンをピカピカに蘇らせ、快適な自転車ライフを取り戻せるはずです。

さあ、一緒に100均グッズを片手に、自転車のメンテナンスを始めてみましょう。

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自転車のチェーンがサビる原因と放置するリスク

自転車の心臓部ともいえるチェーン。

このチェーンがなぜサビてしまうのか、そしてサビを放置するとどのような問題が起こるのか。

まずは、サビ取りを始める前に、その原因とリスクについて正しく理解しておくことが大切です。

原因を知ることで効果的な対策が打てますし、リスクを知ることでメンテナンスの重要性を再認識できるでしょう。

主な原因は雨と湿気!屋外保管は要注意

自転車のチェーンがサビる最も大きな原因は、ずばり「水分」と「酸素」です。

チェーンの主な素材である鉄は、水と酸素に触れることで化学反応を起こし、「酸化鉄」、つまり私たちが「サビ」と呼んでいるものに変化してしまうのです。

特に、屋外に自転車を保管している場合は注意が必要です。

雨に直接濡れてしまうのはもちろんのこと、雨が降っていなくても空気中の湿気がサビを誘発します。

夜間から早朝にかけての気温差で発生する「夜露」や「結露」も、チェーンにとっては大敵です。

梅雨の時期などは、連日高い湿度が続くため、たとえ屋根のある場所に置いていても、サビの進行が早まることがあります。

また、沿岸部にお住まいの方は、潮風に含まれる塩分がサビの発生を強力に促進させるため、より一層の注意が求められます。

同様に、雪国では冬場に道路に撒かれる融雪剤(塩化カルシウム)が自転車に付着し、これが水分と結びつくことで急速にサビが広がってしまうケースも少なくありません。

つまり、チェーンを濡れたままにしたり、湿気の多い環境に置き続けたりすることが、サビの最大の原因となるのです。

サビを放置するとどうなる?走行性能への影響

チェーンに発生したサビを「少しだけだから大丈夫だろう」と放置してしまうと、自転車の走行性能に様々な悪影響が出てきます。

サビは、チェーンの表面だけでなく、リンク(コマ)の連結部分やローラーといった、細かく動くべき部分の隙間にも侵食していきます。

これにより、チェーンのしなやかな動きが妨げられ、以下のような症状が現れます。

  • ペダルが重くなる:チェーンの動きが悪くなることで、ペダルを漕ぐ力が余計に必要になります。

    今まで楽に登れていた坂道が辛く感じたり、平坦な道でもすぐに疲れてしまったりするのは、サビが原因かもしれません。

  • 異音が発生する:「キーキー」「ガチャガチャ」「ガリガリ」といった不快な音は、サビついた金属同士が無理に擦れ合っているサインです。

    スムーズな回転が失われている証拠であり、周囲にも迷惑をかけてしまう可能性があります。

  • ギアチェンジ(変速)がスムーズにいかなくなる:変速機付きの自転車の場合、サビによって固くなったチェーンは、スプロケット(歯車)の上をスムーズに移動できません。

    ギアを変えようとしても反応が鈍かったり、ガチャンと大きな音を立てて無理やり移動したり、最悪の場合は全く変速できなくなったりします。

これらの症状は、サイクリングの楽しさや快適さを著しく損なうだけでなく、自転車を操作する上でのストレスにも繋がります。

チェーンがサビだらけでも乗れる?切れる危険性とは

表面が茶色くなっている程度であれば、すぐに走行不能になることは少ないかもしれません。

しかし、サビが内部まで深く進行し、チェーン全体が赤黒く変色しているような状態は非常に危険です。

サビは、単に鉄の表面に付着しているだけではありません。

鉄そのものを侵食し、脆く変質させてしまいます。

つまり、サビが進行すればするほど、チェーン本来の強度や耐久性は失われていくのです。

その結果、最も恐ろしいのが「走行中のチェーン切れ」です。

ペダルにぐっと力を込めた瞬間、例えば坂道を登り始める時や、信号が変わって漕ぎ出した時などに、突然チェーンが「バチン!」という音とともに切れてしまうことがあります。

もし走行中にチェーンが切れると、急にペダルが空転するためバランスを崩し、転倒してしまう危険性が非常に高いです。

車道を走っていれば後続の車に轢かれるといった大事故に繋がる可能性も否定できません。

また、切れたチェーンが勢いよく跳ねて足に当たり、怪我をするケースもあります。

「サビだらけでも、まだ漕げるから大丈夫」という安易な考えは、重大な事故を引き起こすリスクをはらんでいます。

愛車の安全のため、そして何より自分自身の身を守るために、チェーンのサビは決して放置してはいけないのです。

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100均で揃う!自転車のサビ取りに必要なものリスト

専門的な道具や高価な薬剤がなくても、自転車のチェーンサビはきれいにできます。

ここでは、多くの人が利用しやすい100円ショップで手に入るアイテムを中心に、サビ取り作業に必要なものと、あると便利なものをリストアップしてご紹介します。

事前にしっかりと準備を整えることが、作業をスムーズに進めるための第一歩です。

これで落とす!サビ取り剤やクエン酸の実力

サビを落とすための主役となるのが、サビ取り剤です。

100均でも、様々なタイプのサビ取り剤が販売されています。

  • サビ取りクリーナー(ジェル・クリームタイプ):ペースト状になっており、サビに直接塗りつけて使います。

    液だれしにくいため、チェーンを自転車に取り付けたまま作業する場合にも便利です。

    研磨剤が含まれているものもあり、こすることで物理的にサビを削り落とす効果も期待できます。

  • サビ取り液(液体タイプ):液体状のサビ取り剤は、チェーンを取り外して浸け置きする際に効果を発揮します。

    サビの主成分である酸化鉄を、酸の力で化学的に分解して溶かす仕組みです。

    主成分として「シュウ酸」や「リン酸」などが使われていることが多いです。

また、より手軽で環境にも優しい方法として「クエン酸」の活用もおすすめです。

クエン酸はレモンなどの柑橘類に含まれる酸性の成分で、食品添加物としても使われる安全な物質です。

水に溶かすことで酸性の水溶液となり、これが鉄のサビを効果的に分解してくれます。

100均の掃除用品コーナーなどで粉末状のものが手に入ります。

クエン酸水溶液の作り方は非常に簡単です。

ぬるま湯(約40℃)100mlに対して、クエン酸の粉末を小さじ1杯(約5g)程度溶かすだけで完成です。

濃度を高くすれば効果は上がりますが、金属を傷める可能性も高まるため、まずはこのくらいの割合から試してみるのが良いでしょう。

あると便利な道具は?ブラシや容器も100均で

薬剤の効果を最大限に引き出し、効率よく作業を進めるためには、いくつかの道具を揃えておくと非常に便利です。

これらもほとんどが100均で入手可能です。

  • ブラシ類:サビをこすり落とすために必須のアイテムです。
    • ワイヤーブラシ(金属製):頑固なサビをガシガシ落とすのに強力な効果を発揮します。

      ただし、チェーンに傷をつける可能性もあるため、力の入れすぎには注意が必要です。

    • 真鍮ブラシ:ワイヤーブラシよりも毛先が柔らかい金属ブラシです。

      チェーンを傷つけにくいのがメリットです。

    • ナイロンブラシ:金属製のブラシよりさらに柔らかく、細かい部分の掃除や、サビ取り剤を塗り広げるのに適しています。
    • 歯ブラシ:使い古しの歯ブラシでも十分役立ちます。

      チェーンのコマの隙間など、細かい部分を磨くのに最適です。

  • 容器:チェーンを浸け置き洗いする場合に必要です。

    金属製の容器はサビ取り剤と反応してしまう可能性があるため、プラスチック製のトレーや洗面器などを用意しましょう。

  • ゴム手袋・保護メガネ:サビ取り剤は酸性のものが多く、皮膚に触れると手荒れの原因になります。

    また、ブラシでこする際に薬剤やサビが目に入るのを防ぐため、保護メガネがあるとより安全です。

  • ウェス(布)やキッチンペーパー:汚れや水分を拭き取るために、複数枚用意しておくと便利です。

    着なくなったTシャツなどを切って使っても構いません。

  • 新聞紙やダンボール:作業中に地面や床が汚れるのを防ぐために、自転車の下に敷いておきましょう。

これらの道具を事前に準備しておくことで、作業を中断することなく、スムーズかつ安全に進めることができます。

仕上げが肝心!サビ止め潤滑油も忘れずに

サビをきれいに落としたら、それで終わりではありません。

実は、サビ取り後の「仕上げ」こそが最も重要です。

サビ取り剤でサビと一緒に古い油分も洗い流されたチェーンは、いわば「丸裸」の状態です。

このまま放置すると、空気中の水分ですぐにまた新しいサビが発生してしまいます。

そこで必要になるのが、サビ止め効果のある潤滑油(チェーンオイル)です。

これも100均の自転車コーナーなどで手に入れることができます。

スプレータイプや、ノズルで一滴ずつ注油するタイプなどがあります。

この潤滑油をチェーンに塗布することで、金属の表面に油の膜(油膜)が形成されます。

この油膜が、水分や酸素がチェーンに直接触れるのを防ぐバリアの役割を果たし、サビの再発を強力に防いでくれるのです。

同時に、潤滑油はチェーンの各パーツの動きを滑らかにする役割も担っています。

サビを落としてきれいになったチェーンに適切な注油を行うことで、ペダリングが軽くなり、ギアチェンジもスムーズになるなど、新品に近い走行性能を取り戻すことができます。

サビ取りと潤滑油は、必ずセットで行うものだと覚えておきましょう。

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100均アイテムを使ったチェーンのサビ落とし実践手順

必要なものが揃ったら、いよいよサビ落としの実践です。

ここでは、誰でも真似しやすいように、手順を一つひとつ丁寧に解説していきます。

焦らず、順を追って作業を進めることが成功の鍵です。

今回は、比較的簡単な「チェーンを自転車に取り付けたまま作業する方法」を中心に説明します。

まずは表面の汚れや浮きサビをブラシで除去

本格的な作業に入る前の下準備として、まずはチェーンの表面に付着した大まかな汚れを落とします。

  1. 準備と養生:作業を始める前に、自転車を安定した場所に停めます。

    壁に立てかけたり、スタンドを使ったりして、作業中に倒れないように固定しましょう。

    次に、チェーンの下にあたる地面に、新聞紙やダンボールを広めに敷きます。

    これにより、作業中に落ちるサビや汚れ、薬剤で床を汚すのを防ぎます。

  2. 乾いたブラシでブラッシング:サビ取り剤を使う前に、まずは乾いた状態のワイヤーブラシや歯ブラシを使って、チェーン全体を軽くブラッシングします。

    目的は、チェーンに付着した泥やホコリ、そしてポロポロと剥がれ落ちる「浮きサビ」を大まかに除去することです。

    ペダルをゆっくり逆回転させながら、チェーンの表側、裏側、側面をまんべんなくブラッシングしていきましょう。

  3. 汚れの拭き取り:ブラッシングで浮き出た汚れを、乾いたウェス(布)で拭き取ります。

このひと手間を加えるだけで、後から使うサビ取り剤がサビに直接浸透しやすくなり、最終的な仕上がりが格段に向上します。

料理でいうところの「下ごしらえ」のような重要な工程です。

サビ取り剤に浸け置き!効果的な時間とコツ

いよいよサビ取り剤の登場です。

ここでは、ジェルタイプのサビ取り剤を使う場合と、クエン酸水溶液を使う場合の2パターンを解説します。

ジェル・クリームタイプのサビ取り剤を使う場合

  1. 薬剤の塗布:ゴム手袋を着用し、歯ブラシや小さめのナイロンブラシにサビ取り剤を適量取ります。

    そして、ペダルをゆっくり逆回転させながら、チェーンのコマ一つひとつに丁寧に塗り込んでいきます。

    特にサビがひどい部分は、少し多めに、厚めに塗るのがコツです。

    チェーンの全ての面に薬剤が行き渡るように、表側、裏側、側面と、角度を変えながら塗りましょう。

  2. パックで効果アップ:薬剤を塗布した後、その上からキッチンペーパーやラップを巻きつける「パック」をすると、薬剤の乾燥を防ぎ、サビへの浸透効果を高めることができます。
  3. 放置:製品のパッケージに記載されている指示時間に従って、そのまま放置します。

    一般的には15分〜30分程度が目安ですが、サビの程度によって調整してください。

    ただし、あまり長時間放置しすぎるとチェーンの金属を傷めてしまう可能性があるので、指示時間を超えないように注意しましょう。

クエン酸水溶液を使う場合(チェーンを外さない方法)

チェーンを外さずにクエン酸を使う場合は、少し工夫が必要です。

  1. スプレーボトルで吹き付け:事前に作っておいたクエン酸水溶液をスプレーボトルに入れ、チェーン全体にまんべんなく吹き付けます。
  2. キッチンペーパーで湿布:クエン酸水溶液をたっぷりと含ませたキッチンペーパーをチェーンに巻きつけ、その上からさらにスプレーして、全体がひたひたの状態を保ちます。
  3. ラップで覆う:乾燥を防ぐために、キッチンペーパーの上からラップを巻きます。
  4. 放置:この状態で30分〜1時間程度放置します。

    時々、ペダルを少し動かして、チェーンの位置を変え、薬剤が全体に行き渡るようにするとより効果的です。

しっかり洗い流して乾燥!水分はサビの元

薬剤がサビに作用したら、次はそれをきれいに洗い流す工程です。

この工程を怠ると、残った薬剤が新たなサビの原因になるため、非常に重要です。

  1. ブラシでこする:放置時間が経過したら、パックに使ったキッチンペーパーなどを取り除きます。

    その後、再度ワイヤーブラシや歯ブラシを使って、チェーン全体をこすります。

    薬剤によって分解され、浮き上がってきたサビを物理的にかき出すイメージです。

    この時、面白いようにサビが落ちていくのが実感できるはずです。

  2. 水で洗い流す:次に、水を使って薬剤とサビを完全に洗い流します。

    バケツに汲んだ水をブラシにつけながら洗い流すか、可能であればホースなどで弱い水流をかけて洗い流します。

    この時、水が自転車の他の部分、特にハブ(車輪の中心部)やボトムブラケット(ペダルの付け根部分)の内部に入り込まないように注意しましょう。

    これらの内部に水が入ると、別の箇所のサビや故障の原因になります。

  3. 徹底的に乾燥させる:洗浄が終わったら、すぐに乾燥作業に移ります。

    水分こそが新たなサビの最大の原因であるため、この乾燥工程は徹底的に行う必要があります。

    まずは、乾いたウェスを何枚か使って、チェーンを掴むようにして水分を何度も拭き取ります。

    ペダルを回しながら、チェーンの全ての部分の水分を吸い取りましょう。

  4. 最終乾燥:ウェスで拭いただけでは、チェーンのリンクの隙間など、細かい部分の水分は完全には取り除けません。

    もし家庭用のドライヤーがあれば、温風を当てて内部までしっかりと乾かすのが理想的です。

    ドライヤーがない場合は、天気の良い日に風通しの良い場所で数時間自然乾燥させるか、ウェスでの拭き取りを念入りに行ってください。

    触ってみて、完全に乾いていることを確認できたら完了です。

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サビ取り後のケアが重要!再発させないための予防策

苦労してチェーンのサビを落としたのですから、そのきれいな状態をできるだけ長く保ちたいですよね。

サビ取りは「治療」だとすれば、これからは「予防」が重要になります。

適切なアフターケアと日頃の心がけで、チェーンのサビは効果的に防ぐことができます。

きれいな状態をキープするチェーンへの注油方法

サビ取りと乾燥が完了したチェーンは、油分が全くない無防備な状態です。

このままでは、あっという間に新しいサビが発生してしまいます。

必ず、最後の仕上げとして「注油」を行いましょう。

注油には、チェーンの動きを滑らかにする「潤滑」と、油膜で金属表面をコーティングしてサビを防ぐ「防錆」という2つの大切な目的があります。

  1. オイルの選択:100均でも自転車用の潤滑油が手に入ります。

    スプレータイプは手軽ですが、周囲に飛び散りやすいというデメリットもあります。

    ノズルが付いていて一滴ずつ垂らせるボトルタイプの方が、ピンポイントで正確に注油できるためおすすめです。

  2. 注油のポイント:注油は、チェーンの「コマ(リンク)」の連結部分にあるローラーを狙って行います。

    チェーンの外側のプレート部分にたくさん油をつけても、あまり意味がありません。

    ペダルをゆっくりと逆回転させながら、チェーンが一周するまで、全てのコマのつなぎ目に1〜2滴ずつ、丁寧にオイルを差していきます。

  3. オイルを馴染ませる:注油が終わったら、ペダルを数十秒間、順回転・逆回転させて、オイルをチェーン全体、そして内部の隅々まで行き渡らせます。

    この時、ギアをいくつか変えてみると、スプロケット(歯車)にもオイルが馴染みやすくなります。

  4. 余分なオイルの拭き取り:これが非常に重要なポイントです。

    注油後、チェーンの表面に余分なオイルがたくさん付いていると、それが接着剤の役割を果たしてしまい、走行中にホコリや砂を大量に吸い寄せてしまいます。

    この汚れが研磨剤のようになってチェーンや歯車を摩耗させたり、固まって動きを悪くしたりする原因になります。

    注油後、5〜10分ほど待ってオイルが浸透したら、きれいなウェスでチェーン全体を軽く掴み、ペダルを回して表面の余分なオイルをきれいに拭き取りましょう。

    「少し物足りないかな?」と感じるくらいが丁度良い状態です。

この正しい注油をマスターすることが、チェーンを長持ちさせる最大の秘訣です。

自転車をサビさせないための保管場所と方法

サビの根本原因である「水分」から自転車を遠ざけることも、非常に効果的な予防策です。

保管方法を少し見直すだけで、メンテナンスの頻度を減らすことができます。

  • 理想は室内保管:最も確実な方法は、玄関や自室など、室内で保管することです。

    雨風はもちろん、夜露や湿気からも自転車を完全に守ることができます。

  • 屋外保管の場合の工夫:住宅事情などでどうしても屋外にしか置けない場合は、以下の点を心がけましょう。
    • 自転車カバーをかける:雨や夜露が直接当たるのを防ぐために、自転車カバーは必須アイテムです。

      100均でも手に入りますが、防水性や耐久性の高いものを自転車用品店などで選ぶとより安心です。

      カバーをかける際は、地面からの湿気がこもらないよう、少し浮かせてかけるのがコツです。

    • 屋根のある場所に置く:カーポートやベランダ、軒下など、少しでも雨風をしのげる場所に置くだけでも効果は大きく異なります。
    • 雨に濡れたら必ず拭く:もし雨で濡れてしまった場合は、面倒でも乾いた布でチェーンやフレームなどの水分をさっと拭き取っておきましょう。

      この一手間が、数日後のサビの発生を大きく左右します。

定期的な掃除とメンテナンスの適切な頻度とは

サビは、汚れが付着している場所から発生しやすくなります。

そのため、ひどい汚れが付着する前に、定期的に簡単な掃除とメンテナンスを習慣にすることが、究極のサビ予防に繋がります。

メンテナンスの頻度は、自転車に乗る頻度や保管状況によって異なりますが、以下を目安にしてみてください。

  • ほぼ毎日乗る人:1〜2週間に1回程度のメンテナンスを推奨します。
  • 週末だけ乗る人(週末ライダー):月に1回程度のメンテナンスが目安です。
  • たまにしか乗らない人:乗る前と、乗った後(特に長期間乗らない場合)にチェックとメンテナンスを行うのが良いでしょう。

定期的なメンテナンスといっても、毎回大掛かりなことをする必要はありません。

基本は「乾拭き」と「注油」の2つです。

  1. 乾拭き:乾いたウェスでチェーンの表面の汚れを拭き取ります。

    ペダルを回しながらチェーンを挟んで拭くだけで、大まかなホコリや砂は取り除けます。

  2. 注油と拭き取り:上記で説明した正しい手順で注油し、余分なオイルを拭き取ります。

この簡単なメンテナンスを習慣づけることで、チェーンは常に良好な状態に保たれ、サビの発生を効果的に抑制できます。

結果的に、大掛かりなサビ取り作業をする手間や、チェーンを交換する費用を節約することにも繋がるのです。

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これで解決!自転車チェーンのサビに関するよくある質問

ここまで、100均アイテムを使ったサビ取りの方法や予防策について詳しく解説してきましたが、それでもまだ疑問に思う点や、いざという時の判断に迷うこともあるかもしれません。

ここでは、読者の皆様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

100均で落ちないひどいサビはどうすればいい?

100均のサビ取り剤やクエン酸は、表面的なサビや、発生して間もないサビには非常に効果的ですが、残念ながら万能ではありません。

長年放置され、チェーンの内部まで深く侵食してしまった頑固なサビや、赤黒く変色して固着してしまったようなサビは、100均のアイテムだけでは完全に落としきれない場合があります。

そのような場合は、いくつかの選択肢が考えられます。

  • より強力なサビ取り剤を試す:ホームセンターなどに行くと、自転車用や金属用に特化した、より強力な業務用のサビ取り剤が販売されています。

    これらはリン酸系の成分を含んでいることが多く、化学的な分解力が高いのが特徴です。

    価格は100均のものより高くなりますが、試してみる価値はあるでしょう。

    使用する際は、必ず製品の注意事項をよく読み、換気の良い場所で保護具を着用するなど、安全に十分配慮してください。

  • 物理的に削り落とす:電動ドリルに取り付けるワイヤーブラシなどを使えば、物理的にサビを強力に削り落とすことも可能です。

    しかし、この方法はチェーン自体を大きく傷つけ、強度を低下させてしまうリスクが非常に高いため、一般の方にはあまりおすすめできません。

  • チェーン交換を検討する:様々な方法を試してもサビが落ちない場合や、チェーンの動きが全く改善されない場合は、サビ取りを諦めて新しいチェーンに交換するのが最も賢明で安全な選択です。

    特に、チェーンのリンクが固まってまっすぐに伸びない箇所がある場合は、交換が必須と考えましょう。

サビ取りとチェーン交換、どちらがおすすめ?

「サビ取りで粘るべきか、思い切って交換すべきか」これは非常に悩ましい問題です。

判断の目安として、以下の基準を参考にしてみてください。

サビ取りがおすすめなケース

  • サビが表面的なもの(茶色い粉が浮いている程度)。
  • チェーンの動き自体はまだ比較的スムーズで、固着している部分がない。
  • 異音はするが、ペダルは普通に漕げる。
  • コストをかけずに、まずは自分でメンテナンスしてみたい。

チェーン交換がおすすめなケース

  • サビが内部まで進行し、赤黒く変色している。
  • チェーンの一部または全体が固まってしまい、動きが非常に悪い。
  • 手で触って、チェーンの表面がザラザラではなく、ボコボコと凹凸ができている。
  • チェーンが「伸びて」いる。(チェーンは長期間使用すると、摩耗によってリンクの連結部が緩み、全体としてわずかに長くなります。これが変速不良や歯飛びの主な原因になります。)
  • 安全性を最優先したい。

チェーンの交換は、自分で行うことも可能ですが、専用の工具(チェーンカッター)が必要な上、自転車のギア数に合った正しい長さのチェーンを選ぶ必要があります。

自信がない場合は、素直に自転車専門店に依頼するのが最も確実で安心です。

部品代と工賃を合わせても、数千円程度で済む場合がほとんどです。

プロに任せれば、チェーンの状態だけでなく、スプロケット(歯車)の摩耗など、関連する部分もチェックしてもらえるというメリットもあります。

身近なもので代用できる?重曹やお酢の効果

「サビ取り剤を買いに行くのが面倒だから、家にあるもので何とかならないか?」と考える方もいるでしょう。

特によく名前が挙がるのが「重曹」と「お酢」です。

これらの効果と注意点について解説します。

  • 重曹の効果は?

    重曹は「アルカリ性」の物質です。

    そのため、油汚れや皮脂汚れといった「酸性」の汚れを中和して落とすのには効果的です。

    しかし、自転車のチェーンのサビ(酸化鉄)は、重曹の化学的な作用では分解されません。

    ただし、重曹の粒子は非常に細かい研磨剤として使うことができます。

    ペースト状にした重曹を布につけてこすれば、ごく軽いサビなら削り落とせる可能性はありますが、効果は限定的であり、チェーンに細かい傷をつけるリスクもあります。

    油汚れ落としには使えますが、本格的なサビ取りには不向きです。

  • お酢の効果は?

    一方、食酢の主成分である酢酸は「酸性」なので、化学的にはサビを分解する効果があります。

    クエン酸と同じ原理です。

    しかし、自転車のメンテナンスに食酢を使用することは、あまりおすすめできません。

    理由としては、独特の強い臭いが残ってしまうこと、そして食酢に含まれる様々な成分が金属にどのような影響を与えるか不透明な点が挙げられます。

    クエン酸に比べて金属への攻撃性が高い可能性も指摘されており、チェーンを傷めてしまうリスクを考えると、やはりサビ取り専用の薬剤か、より穏やかに作用するクエン酸を使用する方が安全で確実と言えるでしょう。

結論として、安易な代用品の使用は避け、効果と安全性が確認されているアイテムを使用することをおすすめします。

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まとめ:100均グッズで愛車のチェーンをきれいにしよう

今回は、自転車のチェーンに発生したサビを、100均で手に入る身近なアイテムを使って落とす方法について、原因から実践手順、予防策まで詳しく解説してきました。

赤茶色にサビついたチェーンは、見た目が悪いだけでなく、ペダルが重くなったり、異音が発生したりと、快適な走行を妨げる原因になります。

そして何より、サビを放置することは、走行中にチェーンが切れてしまうという重大な事故に繋がる危険性もはらんでいます。

しかし、この記事でご紹介したように、サビ取り剤やクエン酸、ブラシといった100均のグッズと、正しい手順さえ知っていれば、誰でも簡単かつ安価にチェーンをきれいに蘇らせることが可能です。

重要なのは、サビを落とした後の乾燥と、サビの再発を防ぐための注油を必ずセットで行うことです。

そして、一度きれいになったチェーンの状態を長く保つためには、日頃の保管方法に気を配ったり、定期的に簡単な掃除とメンテナンスを習慣づけたりする「予防」の意識が何よりも大切です。

愛車への少しの気配りが、結果的に面倒なサビ取り作業からあなたを解放してくれるでしょう。

もう、チェーンのサビを見てため息をつく必要はありません。

この記事を参考に、ぜひ次の休日にでも、愛車のメンテナンスに挑戦してみてください。

ピカピカになったチェーンで走り出せば、いつもの道もきっと新鮮に見え、自転車に乗るのがもっと楽しくなるはずです。

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【この記事を書いた人】
サイクリスト大谷

国家資格「自転車技士」を持つサイクリスト。

自身の多くの失敗経験を元に、メンテナンスやロングライドのコツを分かりやすく解説しています。

※記事の執筆には一部AIを利用しております。AIの回答には間違いが含まれている場合があり、必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください。誤情報による記事の修正依頼はお問い合わせページよりお願いします。
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