自転車に乗る皆さん、交通ルールは守っていますか? 私たちは日々の生活で自転車を利用する中で、もしかしたら警察官から「指導警告カード」を渡されることがあるかもしれません。
「指導警告カードって何?」
「もしもらったらどうなるの?」
今回は、そんな疑問を抱く皆さんに向けて、自転車の指導警告カードについて、その目的から記録のされ方、そして私たちへの影響まで、深く掘り下げて解説していきます。これを読めば、皆さんの自転車ライフがより安全で、そして安心できるものになるはずです。
自転車の指導警告カードとは?

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指導警告カードの目的と役割
自転車の指導警告カードは、警察官が自転車利用者に対して、交通違反や危険な運転があった際に口頭での注意だけでなく、書面でその内容を伝えるためのものです。これは、単なる注意喚起にとどまらず、利用者に自身の運転行為を認識させ、今後の安全運転を促すことを目的としています。
自転車は手軽な乗り物ですが、自動車と同じく「車両」です。そのため、交通ルールを守る義務があります。指導警告カードは、軽微な違反行為であっても見過ごさず、将来の大きな事故を防ぐための「未然防止」の役割を担っているのです。
指導警告カードの対象となる違反行為
では、具体的にどのような行為が指導警告カードの対象となるのでしょうか?
主に、以下の自転車に係る交通違反や危険行為が挙げられます。
- 信号無視
- 一時不停止
- 並進(2台以上の自転車が横に並んで通行すること)
- 無灯火(夜間にライトを点灯しないこと)
- 携帯電話を使用しながらの運転
- イヤホン等を使用しながらの運転(安全運転に必要な音や声が聞こえない状態)
- 飲酒運転
- 傘差し運転
- 二人乗り(幼児用座席に幼児を乗せる場合などを除く)
これらの行為は、自分だけでなく周囲の人々にも危険を及ぼす可能性があります。自転車に乗る際は、常に周囲に目を配り、安全な運転を心がけることが大切です。
指導警告カードはどんな時に使われる?

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警察官による指導・警告の現場
指導警告カードが使われるのは、警察官が交通違反の現場に立ち会い、直接自転車利用者に対して指導を行う際です。例えば、交差点での信号無視や、夜間の無灯火運転などを警察官が目撃した場合に、その場で声をかけられ、指導警告カードが交付されることがあります。
これは、警察官が日頃から地域の交通安全を守るために巡回している中で、発見されるケースが多いです。特に、自転車の交通量が多い場所や、事故が発生しやすい地点では、重点的に指導が行われることがあります。
指導警告カードが交付されるまでの流れ
指導警告カードが交付されるまでには、一般的に以下のような流れがあります。
- 警察官が交通違反を目撃
- 自転車利用者への停止指示
- 違反行為の内容説明と本人確認
- 指導警告カードの交付と内容説明
ここで大切なのは、警察官の指示には従うということです。身分証明書の提示を求められた場合は応じ、指示に従って安全な場所に停止しましょう。
指導警告カードの記録と情報共有

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記録される情報とその管理方法
「指導警告カードをもらったら、何が記録されるの?」と不安に思う方もいるかもしれませんね。指導警告カードには、以下の情報が記録されます。
- 氏名
- 住所
- 年齢
- 連絡先
- 違反日時
- 違反場所
- 違反内容
これらの情報は、警察内部のシステムに記録・保管されます。個人情報保護法に基づき、厳重に管理されており、外部に公開されることはありません。
記録された情報の警察内部での共有
記録された情報は、警察署内で共有されることがあります。これは、同一人物が繰り返し危険な運転を行っていないかを確認するためです。
例えば、何度も同じ違反を繰り返しているような場合には、単なる指導警告だけでなく、より具体的な安全指導や、場合によっては交通反則通告制度(いわゆる「赤切符」や「青切符」)の対象となる可能性も出てきます。これは、利用者の安全意識を高め、重大な事故を未然に防ぐための措置と言えるでしょう。
指導警告カードの記録は前科になる?

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指導警告カードと前科の違い
多くの方が気になる「指導警告カードは前科になるのか?」という点ですが、結論から言うと、指導警告カードの交付は前科にはなりません。
「前科」とは、刑事裁判で有罪判決を受け、刑が確定した場合に記録されるものです。一方、指導警告カードは、あくまでも行政指導の一環であり、刑罰ではありません。
項目 | 指導警告カード | 前科 |
法的性質 | 行政指導 | 刑事処分 |
記録先 | 警察内部システム | 検察庁、裁判所など |
刑罰 | なし | あり |
自転車の交通違反で前科がつくのは、非常に悪質な場合や、飲酒運転などで人身事故を起こして刑事事件として立件された場合など、ごく限られたケースです。一般的な自転車の違反で指導警告カードをもらっただけで前科がつくことはありませんので、ご安心ください。
交通違反の記録がもたらす影響
指導警告カードが前科にならないとはいえ、その記録が全く影響しないわけではありません。
警察内部で記録が残ることで、もし短期間に複数回、指導警告を受けるようなことがあれば、より厳重な指導の対象となる可能性があります。また、悪質な違反を繰り返す場合、上述した交通反則通告制度の対象となり、罰金などの行政処分が科される可能性も出てきます。
繰り返しになりますが、指導警告カードは、私たち自転車利用者が安全に自転車に乗るための「気づき」を与えてくれるものです。この機会に自身の運転を見直し、より安全な自転車ライフを送るきっかけにしましょう。
指導警告カードに関するよくある疑問
指導警告カードの記録はいつまで残る?
指導警告カードの記録が具体的にいつまで警察内部のシステムに残るかについては、警察庁から明確な期間が公表されているわけではありません。しかし、一般的には一定期間が経過すると、自動的にデータが整理されると言われています。
ただし、これは記録が完全に消滅するわけではなく、必要に応じて参照される可能性はゼロではありません。重要なのは、記録が残る期間を気にすることよりも、今後、交通ルールを遵守し、安全運転を心がけることです。
指導警告カードを拒否したらどうなる?
もし、警察官から指導警告カードの交付を求められた際に、これを拒否することはできません。
警察官の職務執行に対する正当な理由のない拒否や妨害は、公務執行妨害罪に問われる可能性もあります。また、たとえその場で受け取りを拒否したとしても、違反行為の事実は警察官によって記録され、指導警告の効力がなくなるわけではありません。
指導警告カードを受け取らないための対策
自転車安全利用のポイント
指導警告カードを受け取らないためには、何よりも交通ルールを守り、安全運転を心がけることが重要です。
以下に、自転車安全利用のポイントをいくつかご紹介します。
- 自転車に乗る前には必ず点検を! (ブレーキ、タイヤの空気圧、ライトの点灯など)
- ヘルメットを着用しましょう! (特に子どもは必ず着用)
- 交通ルールを守りましょう! (信号無視、一時不停止、逆走は絶対にしない)
- 夜間は必ずライトを点灯! (前照灯と尾灯の両方)
- 車道の左側を走行しましょう!
- 歩道を通行する場合は歩行者優先! (徐行し、危険な場合は一時停止)
- 飲酒運転は絶対にしない!
交通ルール遵守の重要性
自転車は環境に優しく、健康にも良い素晴らしい乗り物です。しかし、その手軽さゆえに、交通ルールへの意識が希薄になりがちです。
自転車の交通ルールを守ることは、自分自身の命を守るだけでなく、他の歩行者や車両の安全を守ることにも繋がります。指導警告カードは、決して私たちを罰するためのものではなく、私たちがより安全に、そして快適に自転車を利用できるよう、交通安全への意識を高めてもらうための「大切なメッセージ」なのです。
今回の記事が、皆さんの自転車ライフをより良いものにする一助となれば幸いです。安全な自転車運転で、快適な毎日を送りましょう!
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