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自転車の後ろのチェーンが外れた!応急処置と簡単な直し方

自転車の後ろのチェーンが外れた!応急処置と簡単な直し方 チェーン
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ペダルを漕いだ瞬間、ガチャンという嫌な音と共に足ごたえがふっと軽くなる。

多くの人が一度は経験する、自転車のチェーン外れ。

特に、通勤や通学の途中、あるいはサイクリングを楽しんでいる真っ最中にこのトラブルに見舞われると、どうしていいか分からず焦ってしまいますよね。

「遅刻してしまう」「周りの目が気になる」「手が油で真っ黒になるのは嫌だ」など、様々な不安が頭をよぎるかもしれません。

この記事を読んでいるあなたも、まさに今、後輪のあたりでだらりと垂れ下がったチェーンを前に、途方に暮れているのではないでしょうか。

特に「自転車のチェーンが後ろで外れた」場合、変速機も絡んでいることが多く、一見すると複雑に感じられるかもしれません。

しかし、安心してください。

自転車のチェーンが外れた際の応急処置は、コツさえ掴めば誰でも簡単に行うことができます。

特別な工具がなくても、その場でサッと直せるケースがほとんどです。

この記事では、初心者の方でも理解しやすいように、自転車のチェーンの直し方を写真を見ているかのようにステップバイステップで詳しく解説します。

ギア付き自転車、ギア無し自転車それぞれのパターンに対応しているため、あなたの自転車に合った方法が必ず見つかります。

さらに、チェーンが外れてしまう根本的な原因や、トラブルを未然に防ぐための日頃のメンテナンス方法、どうしても自分で直せない場合の対処法まで、網羅的にご紹介します。

この記事を読み終える頃には、チェーン外れに対する不安は消え、自信を持って対処できるようになっているはずです。

さあ、一緒にこのトラブルを解決していきましょう。

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まずは落ち着いて!チェーンが外れた時の初期対応

まずは落ち着いて!チェーンが外れた時の初期対応

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チェーンが外れた時、最も大切なのはパニックにならないことです。

「わ、どうしよう!」と焦ってペダルを無理に回したり、その場で固まってしまったりすると、状況を悪化させたり、思わぬ事故に繋がったりする可能性があります。

まずは深呼吸をして、これから紹介する3つの初期対応を順番に実行してください。

ペダルを漕ぐのをすぐにやめる

チェーンが外れたと感じたら、反射的にでもペダルを漕ぐのを直ちにやめてください。

ペダルが軽くなったからといって、元に戻そうと逆回転させたり、さらに力を込めて漕ぎ続けたりするのは絶対にNGです。

なぜなら、外れたチェーンが自転車の他の部品に絡みついてしまう可能性があるからです。

特に後輪側で外れた場合、変速機(ディレイラー)やスポーク(車輪の中心から伸びる細い棒)にチェーンが噛み込んでしまうと、チェーン自体がねじれたり、変速機が破損したり、最悪の場合はフレームに傷がつくなど、より深刻なダメージに繋がります。

そうなると、単なるチェーンはめでは済まなくなり、高額な修理費用がかかってしまうことも少なくありません。

「ガチャン」という音は、自転車からの「これ以上動かさないで」というサインだと受け止めましょう。

安全な場所に自転車を移動させる

ペダルを止めたら、次に行うべきは自転車を安全な場所へ移動させることです。

チェーンが外れるのは、多くの場合、走行中です。

もし車道の真ん中や交通量の多い道路で止まってしまった場合、後続の車やバイク、他の自転車との接触事故を引き起こす危険性があり、非常に危険です。

まずは周囲の安全を確認しながら、速やかに歩道の端や路肩、近くの公園や空き地など、他の交通の妨げにならない平坦な場所に自転車を押して移動しましょう。

この時、自転車を無理に持ち上げる必要はありません。

ハンドルをしっかり握り、ゆっくりと押して歩けば大丈夫です。

安全な場所を確保することで、落ち着いて作業に取り組むことができますし、何よりもあなた自身の安全を守ることに繋がります。

修理作業に集中できる環境を整えることが、迅速なトラブル解決の第一歩です。

チェーンやギアの状態を確認する

安全な場所に移動できたら、いよいよ自転車の状態をチェックします。

ここでしっかりと観察することが、後の修理作業をスムーズに進めるための重要な鍵となります。

以下のポイントを確認してみてください。

  • チェーンはどこで外れていますか?
    • 前のギア(クランク側)だけで外れているか。
    • 後ろのギア(後輪側)だけで外れているか。
    • 前後両方のギアから完全に外れて、だらりと垂れ下がっているか。
  • チェーンはどこかに引っかかっていませんか?
    • 後ろの変速機(リアディレイラー)に絡みついていないか。
    • 後輪のギアとフレームの間に噛み込んでいないか。
    • ペダルやクランクアームに引っかかっていないか。
  • ギアはどの位置にありますか?
    • ギア付き自転車の場合、後ろのギアが一番外側(小さいギア)にあるか、一番内側(大きいギア)にあるかを確認します。これは後の作業で重要になります。
  • その他に異常はありませんか?
    • チェーンがねじれていたり、固まって動かない部分はないか。
    • 変速機がぐらぐらしたり、曲がったりしていないか。

これらの状態を大まかに把握しておくだけで、次のステップである「直し方」のどのパターンに当てはまるのかが判断しやすくなります。

もしチェーンがフレームなどに固く噛み込んでしまっている場合は、無理に引き抜こうとせず、後述する「どうしても直らない時の対処法」を参考にしてください。

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【実践】自転車のチェーンの直し方をステップで解説

【実践】自転車のチェーンの直し方をステップで解説

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初期対応が完了し、自転車の状態を把握できたら、いよいよチェーンを元に戻す作業に入ります。

「難しそう…」と感じるかもしれませんが、手順通りに進めれば意外と簡単です。

ここでは、手を汚さずにできる準備から、ギア付き・ギア無し自転車それぞれの直し方まで、丁寧に解説していきます。

手を汚さないための準備(手袋やティッシュ)

自転車のチェーンは、潤滑のための油と、走行中に付着した砂やホコリで真っ黒に汚れています。

素手で触ると、油汚れが爪の間まで入り込み、石鹸で洗ってもなかなか落ちません。

そこで、作業を始める前に、手を汚さないための準備をしましょう。

理想的なのは、カバンに軍手や薄手のゴム手袋を常備しておくことです。

サイクリングが趣味の方は、ツールケースに一つ入れておくと安心です。

しかし、多くの人は手袋なんて持っていないでしょう。

そんな時でも、身の回りにあるもので代用できます。

  • コンビニやスーパーのビニール袋:手に被せて輪ゴムなどで手首を止めれば、即席の手袋になります。
  • ティッシュペーパーやウェットティッシュ:厚めに重ねてチェーンを掴めば、直接触れるのを防げます。作業後に手を拭くのにも役立ちます。
  • ハンカチやタオル:汚れても良いものであれば、これも有効です。
  • 道端に落ちている大きめの葉っぱ:最終手段ですが、無いよりはましです。

これらのアイテムを使って、できるだけ手が汚れないように工夫してから作業に取り掛かりましょう。

準備が整えば、心にも余裕が生まれます。

ギア付き自転車(外装変速機)の場合の直し方

クロスバイクやロードバイク、マウンテンバイク、そして一部のシティサイクル(ママチャリ)に採用されているのが、ギアが外にむき出しになっている「外装変速機」です。

後輪の横に、いくつかの歯車とアームで構成されたメカが付いているのが特徴で、これを「リアディレイラー」と呼びます。

チェーンが後ろで外れた場合、このリアディレイラーの動きを理解することが、スムーズな修理のポイントです。

ここでは、最も一般的な「後ろのギアからチェーンが外れた」ケースを想定して、直し方をステップごとに解説します。

  • ステップ1:リアディレイラーを手で動かし、チェーンを緩める外装変速機の最大の特徴は、リアディレイラーがチェーンに常に適切な張り(テンション)を与えていることです。

    この張りがあるため、そのままチェーンをかけようとしても、固くてうまくはまりません。

    そこで、まずはこの張りを人工的に緩めてあげる必要があります。

    リアディレイラーの下側部分(プーリーケージと呼ばれます)を掴み、自転車の前方に向かってぐっと押し込んでみてください。

    すると、バネの力に逆らってアームが動き、チェーン全体が「だらん」と緩むのが分かるはずです。

    この状態をキープしながら、次の作業に移ります。

  • ステップ2:チェーンを後ろのギア(スプロケット)にかけるチェーンが緩んだ状態で、まずは後ろのギアにチェーンをかけていきます。

    この時、ポイントとなるのが「どのギアにかけるか」です。

    一般的に、一番外側にある最も小さいギア(トップギア)にかけるのが最も簡単です。

    外側の小さいギアの方が、チェーンを引っかけるためのスペースが広く、作業がしやすいからです。

    緩めたチェーンを持ち上げ、リアディレイラーの2つの小さな歯車(プーリー)を通っていることを確認しながら、トップギアの歯に上側からそっと乗せるようにかけます。

    この時点では、完全に噛み合っていなくても大丈夫です。

  • ステップ3:チェーンを前のギア(チェーンリング)にかける後ろのギアにチェーンがかかったら、次に前の大きなギア(チェーンリング)にチェーンをかけます。

    こちらも、チェーンをギアの上半分くらいに引っかけるようなイメージで乗せてください。

    もし、前のギアも複数あるタイプ(フロントディレイラー付き)の場合は、外側のギアにかけるのが比較的やりやすいでしょう。

  • ステップ4:ペダルをゆっくり前に回してチェーンをはめる前後両方のギアにチェーンが乗ったら、リアディレイラーから手を離し、張りを元に戻します。

    そして、後輪を少し地面から浮かせた状態で、手でペダルをゆっくりと「前方向」に回してください。

    決して後ろに回してはいけません。

    すると、ペダルの回転に合わせてチェーンが引き上げられ、「カチャン、カチャン」と音を立てながら、ギアの歯に沿って正しい位置にはまっていきます。

    これで作業は完了です。

  • 最後の確認チェーンが完全にはまったら、いきなり乗って走り出すのではなく、その場でペダルを数回ゆっくり回して、チェーンがスムーズに動くか、異音はしないかを確認しましょう。

    問題がなければ、近くを少しだけ走ってみて、変速が正常に機能するかもチェックしておくとより安心です。

ギア無し自転車(内装変速機)の場合の直し方

いわゆる「ママチャリ」の多くや、一部のシティサイクルで採用されているのが、ギア無し(シングルスピード)や、変速機が後輪の軸(ハブ)に内蔵されている「内装変速機」のタイプです。

これらの自転車は、外装変速機のように複雑なメカが外に出ておらず、チェーンのラインが一直線でシンプルなのが特徴です。

そのため、直し方もより直感的で簡単です。

多くの場合、チェーン全体を覆うチェーンカバーが付いています。

  • ステップ1:チェーンを掴んで後ろのギアにかけるギア無しの場合、リアディレイラーがないため、チェーンの張りは常に一定です。

    少し力が必要な場合もありますが、たるんでいるチェーンを直接掴み、まずは後ろの小さなギア(コグ)にかけます。

    下側から持ち上げて、ギアの歯にしっかりと引っかけるようにしましょう。

  • ステップ2:前の大きなギアにチェーンをかける次に、前の大きなギア(チェーンリング)にチェーンをかけていきます。

    ここでのコツは、全部を一度にかけようとしないことです。

    チェーンをピンと張りながら、前のギアの上半分くらいに、歯を数個引っかけるようなイメージで乗せてください。

    この状態では、まだチェーンの下半分はギアから外れたままです。

  • ステップ3:ペダルをゆっくり前に回してはめ込むチェーンがギアに半分ほどかかったら、あとは「てこの原理」を利用します。

    後輪を少し持ち上げるか、自転車を少し前に進めながら、ペダルをゆっくりと「前方向」に回します。

    すると、かかっている部分が支点となり、回転する力で残りの外れていた部分が自動的にギアの歯に引き込まれ、「ガコン」という音と共にはまります。

    力をほとんど使わずに、面白いように簡単にはまるはずです。

  • チェーンカバーがある場合の注意点チェーンカバーが付いている自転車の場合、カバーとギアの隙間にチェーンが挟まってしまうことがあります。

    その場合は、マイナスドライバーなどで少しカバーをこじ開けて隙間を作ってあげると、チェーンを取り出しやすくなります。

    ただし、無理に力を加えるとカバーが破損する可能性があるので、慎重に行ってください。

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なぜ?自転車のチェーンが外れる主な原因

なぜ?自転車のチェーンが外れる主な原因

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無事にチェーンを直すことができても、「なぜそもそもチェーンが外れてしまったんだろう?」という疑問が残るはずです。

原因を知ることは、再発を防ぎ、より安全で快適な自転車ライフを送るために非常に重要です。

チェーンが外れる主な原因は、大きく分けて3つあります。

チェーンの伸びやたるみ

意外に思われるかもしれませんが、自転車のチェーンは金属製でありながら、使っているうちに少しずつ「伸び」ていきます。

これは、チェーンを構成している多数のピンやプレートが摩耗することで、パーツ同士の連結部分に隙間が生まれ、結果としてチェーン全体が長くなってしまう現象です。

チェーンが伸びてくると、ギアの歯との噛み合いが浅く、不正確になります。

そこに走行中の振動や段差を乗り越えた時の衝撃が加わることで、歯からチェーンが浮き上がり、外れてしまうのです。

特に、ギア無し自転車や内装変速機の自転車は、チェーンの張りを調整する機能(テンショナー)がないため、チェーンの伸びが直接「たるみ」に繋がり、チェーン外れの直接的な原因となります。

チェーンのたるみは、チェーンの中央部分を指で上下に動かしてみることで簡易的にチェックできます。

この時の振れ幅が2cm以上あるようであれば、たるんでいるサインです。

チェーンの寿命は一般的に走行距離3,000km〜5,000kmと言われていますが、乗り方やメンテナンス状況によって大きく変わるため、定期的なチェックが欠かせません。

ギア(変速機)の不具合や調整ミス

ギア付き自転車、特に外装変速機を搭載したモデルでチェーンが頻繁に外れる場合、変速機(ディレイラー)の不具合や調整のズレが原因であることが非常に多いです。

  • ディレイラーの調整不良:変速ワイヤーは使用するうちに伸びることがあり、それによってディレイラーの位置が微妙にズレてしまいます。

    調整がズレた状態だと、チェーンを正しいギアの位置に導くことができず、変速の際に勢い余ってギアからチェーンが脱落してしまうのです。

    「特定のギアに変速するとチェーンが外れる」といった症状がある場合は、このケースを疑うべきです。

  • ディレイラーハンガーの曲がり:ディレイラーハンガーとは、フレームとディレイラーを繋いでいる小さな金属パーツです。

    自転車を倒してしまったり、どこかにぶつけたりした際に、このハンガーがわずかに曲がってしまうことがあります。

    ハンガーが曲がるとディレイラー全体が傾いてしまい、チェーンラインが斜めになるため、チェーンが外れやすくなります。

  • 不適切な変速操作:ペダルに強く力を込めて漕いでいる最中(例えば、坂道を登っている時など)に変速操作を行うと、チェーンやギアに大きな負荷がかかり、チェーンが外れる原因になります。

    変速する際は、一瞬ペダルを漕ぐ力を抜いてあげるのが正しい操作方法です。

チェーンやギアの汚れ・サビ

日々のメンテナンスを怠っていると、チェーンやギアはどんどん汚れていきます。

チェーンに付着した古い油は、砂や泥、金属粉などを吸着し、黒く硬いペースト状の汚れになります。

この汚れがチェーンのリンクの隙間やギアの歯の谷間に詰まると、チェーンのしなやかな動きが妨げられ、ギアとのスムーズな噛み合いを阻害します。

その結果、ちょっとしたきっかけでチェーンが歯から乗り上げてしまい、外れる原因となるのです。

また、雨の日に走行した後などに水分を拭き取らずに放置すると、チェーンやギアにサビが発生します。

サビは金属の表面をザラザラにし、摩擦を増大させます。

錆び付いたチェーンは動きが非常に悪く、スムーズに回転しないため、変速不良やチェーン外れを頻発させる大きな要因となります。

「キーキー」「ジャリジャリ」といった異音が聞こえる場合は、油切れや汚れ、サビが進行している危険なサインです。

定期的な清掃と注油がいかに重要かが分かります。

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どうしても直らない…そんな時の対処法

どうしても直らない…そんな時の対処法

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解説した手順通りに試してみても、「チェーンが固くて動かない」「何度やってもうまくいかない」「そもそも構造が複雑で触るのが怖い」という状況も十分に考えられます。

そんな時は、無理せずプロに頼るのが賢明な判断です。

下手に力を加えることで、かえって事態を悪化させてしまうこともあります。

無理に自分で直そうとしない

もし、以下のような状況に当てはまる場合は、自分で直すのを諦め、専門家の助けを借りることを強くお勧めします。

  • チェーンがフレームとギアの間に固く噛み込んでいる。
  • チェーンがねじれたり、「くの字」に曲がってしまっている。
  • リアディレイラー(後ろの変速機)が明らかに曲がっていたり、ぐらぐらしている。
  • 何度正しくかけ直しても、ペダルを回すとすぐに外れてしまう。
  • 必要な工具(チェーンカッターなど)がないと対処できない状態。

これらの症状は、単にチェーンが外れただけでなく、他の部品が破損している可能性が高いサインです。

無理にプライヤーなどでこじ開けようとすると、フレームに深い傷をつけたり、ディレイラーを完全に破壊してしまったりするリスクがあります。

そうなると、修理費用も数千円から数万円へと跳ね上がってしまいます。

「急がば回れ」の精神で、一度立ち止まる勇気も大切です。

近くの自転車屋さんに持ち込む

自分で直すのが困難だと判断したら、迷わず近くの自転車屋さんを探しましょう。

スマートフォンの地図アプリで「自転車屋 近く」や「サイクルショップ」と検索すれば、現在地から最も近いお店を簡単に見つけることができます。

自転車屋さんには、大きく分けて以下のような種類があります。

  • 地域密着型の個人経営店:いわゆる「街の自転車屋さん」です。パンク修理やチェーンはめなど、日常的なトラブルに迅速に対応してくれることが多いです。店主さんと顔見知りになれば、親身に相談に乗ってくれるでしょう。
  • 大型自転車専門チェーン店:品揃えが豊富で、スポーツバイクからシティサイクルまで幅広く対応しています。修理料金が明確に提示されていることが多く、安心して任せられます。
  • ホームセンターの自転車コーナー:簡単な修理であれば受け付けてくれる場合があります。買い物のついでに立ち寄れる手軽さが魅力です。

お店まで自転車を押していくのが大変な場合は、出張修理サービスを提供している自転車屋さんを探すのも一つの手です。

電話一本で指定の場所まで来てくれるため、非常に便利です。

ただし、出張費が別途かかる場合が多いので、事前に料金を確認しておきましょう。

修理にかかる料金の目安

プロに修理を依頼する際に気になるのが、やはり料金です。

お店や自転車の状態によって料金は変動しますが、一般的な費用の目安を知っておくと安心です。

修理内容 料金の目安 備考
チェーンはめ 500円 ~ 1,500円 最も基本的な作業。他の部品に問題がなければこの範囲内。
チェーン調整・変速調整 1,000円 ~ 3,000円 チェーンのたるみ調整や、ディレイラーの調整が必要な場合。
チェーン交換 3,000円 ~ 6,000円 チェーンが伸びきったり、切れたりした場合。部品代+工賃。
ディレイラー交換 5,000円 ~ 変速機が破損している場合。部品代によって大きく変動。
ディレイラーハンガー修正・交換 2,000円 ~ 5,000円 ハンガーの曲がりを修正、または交換する場合。

あくまでこれは一般的な相場です。

実際の料金は、作業前にお店の人に見積もりを出してもらうのが最も確実です。

「チェーンが外れたので見てほしいのですが、料金はどれくらいかかりますか?」と事前に尋ねるようにしましょう。

ほとんどの場合、単純なチェーンはめであれば、数百円から千円程度で済むことが大半です。

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チェーン外れを防ぐための予防策とメンテナンス

チェーン外れを防ぐための予防策とメンテナンス

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チェーン外れのトラブルは、突然起こるように見えて、実はその多くが日頃のメンテナンス不足に起因しています。

一度直し方を覚えれば安心ですが、そもそもトラブルが起きないようにすることが最も理想的です。

ここでは、誰でも簡単にできる予防策とメンテナンス方法をご紹介します。

少しの手間をかけるだけで、あなたの自転車はもっと快適で、もっと長持ちするようになります。

定期的なチェーンの掃除と注油

チェーンメンテナンスの基本中の基本であり、最も効果的な予防策が「掃除」と「注油」です。

これを定期的に行うことで、チェーンの動きが驚くほどスムーズになり、チェーン外れのリスクを劇的に減らすことができます。

  • メンテナンスの頻度:理想は月に1回程度です。

    特に、雨の中を走った後や、未舗装路などホコリっぽい場所を走った後は、できるだけ早めにケアしてあげるのが望ましいです。

  • 簡単な掃除方法:1.乾いたウエス(ぼろ布)やブラシを使って、チェーンやギアに付着した大まかな泥や砂、古い油汚れをこすり落とします。

    2.自転車用のチェーンクリーナーを吹きかけ、汚れを浮き上がらせます。

    3.再度、ブラシやウエスで丁寧に汚れを拭き取ります。チェーンのコマを一つずつ拭くようなイメージで行うと効果的です。

    4.最後に、クリーナー成分が残らないように、乾いた綺麗なウエスでしっかりと乾拭きします。

  • 正しい注油の方法:1.掃除が終わった綺麗なチェーンに、自転車用のチェーンオイル(チェーンルブ)を注油します。

    2.スプレータイプではなく、一滴ずつ注せるボトルタイプがおすすめです。チェーンのコマ(リンク)の繋ぎ目部分に、一コマずつ丁寧に注油していきます。

    3.全体に注油し終えたら、ペダルをゆっくりと20〜30回転させ、オイルをチェーン全体に行き渡らせます。

    4.ここが重要なポイントですが、最後に必ず「余分なオイルを拭き取る」作業を行ってください。チェーンの表面にオイルがベタベタと残っていると、それが新たなホコリや汚れを呼び寄せる原因になります。ウエスでチェーンを軽く掴み、ペダルを回して表面のオイルを拭き取りましょう。内側に浸透していれば潤滑効果は十分です。

チェーンの張り(たるみ)を調整する方法

主にギア無し(シングルスピード)や内装変速機の自転車向けのメンテナンスです。

前述の通り、これらの自転車はチェーンが伸びるとたるみに直結するため、定期的な張りの調整が必要になります。

この作業は少しだけ工具が必要で、難易度も少し上がりますが、構造はシンプルです。

1.後輪の車軸を固定している左右の「ハブナット」を、レンチを使って少しだけ緩めます。完全に外す必要はありません。

2.後輪の車軸の後方(フレームエンド部分)に、「チェーン引き」という小さなナットやネジがあります。これを左右均等に少しずつ締めていくと、後輪全体が後ろに下がり、チェーンがピンと張られていきます。

3.チェーンの中央部を指で押し、上下の振れ幅が1cm程度になるのが適切な張り具合です。張りすぎるとペダルが重くなるので注意してください。

4.適切な張りになったら、後輪がフレームに対してまっすぐになっていることを確認し、最初に緩めたハブナットをしっかりと締め直します。

この作業に自信がない場合は、無理をせず自転車屋さんに「チェーンの調整をお願いします」と依頼するのが安全です。

工賃もそれほど高額ではありません。

チェーンやギアの交換時期の目安

どんなに丁寧にメンテナンスをしていても、チェーンやギアは消耗品であり、いつかは寿命を迎えます。

寿命を超えて使用し続けることは、チェーン外れだけでなく、走行性能の低下や他のパーツへのダメージにも繋がります。

交換時期のサインを見逃さないようにしましょう。

  • チェーンの交換サイン:
    • 走行距離が3,000km〜5,000kmを超えた。
    • 「チェーンチェッカー」という専用工具で測定し、伸び率が0.75%〜1%に達している。
    • 変速してもスムーズにギアが変わらない、または異音がする。
    • チェーンの動きが固く、スムーズに曲がらない部分がある。
  • ギア(スプロケット、チェーンリング)の交換サイン:
    • ギアの歯の先端が、新品と比べて鋭く尖っている(サメの歯のようになっている)。
    • チェーンを新品に交換したのに、ペダルを強く踏み込むと「ガチン!」と歯飛びする感じがする。
    • 目視で歯が欠けていたり、摩耗が激しいのが分かる。

一般的に、チェーンを2〜3回交換するタイミングで、ギア(特に摩耗の激しい後ろのスプロケット)も交換するのが良いとされています。

消耗した部品を適切なタイミングで交換することが、結果的に自転車全体の寿命を延ばし、安全な走行を維持するための最良の策です。

定期的に自転車屋さんに点検を依頼し、プロの目でチェックしてもらうのも非常におすすめです。

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まとめ:チェーンのトラブルは日頃のケアで防ごう

まとめ:チェーンのトラブルは日頃のケアで防ごう

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今回は、多くのサイクリストが経験する「自転車のチェーン外れ」について、その応急処置から原因、そして予防策までを詳しく解説しました。

ペダルが軽くなり、ガチャンと音がした時は、誰でも焦るものです。

しかし、まずは落ち着いてペダルを漕ぐのをやめ、安全な場所へ移動する。

そして、この記事で紹介した手順に沿って、リアディレイラーを操作したり、てこの原理を使ったりすれば、意外と簡単にチェーンは元の位置に戻せるということがお分かりいただけたかと思います。

そして何より重要なのは、こうしたトラブルの多くは、日頃のちょっとした心がけで防げるということです。

月に一度のチェーンの掃除と注油、定期的なチェーンの張りのチェック。

こうした地道なメンテナンスが、チェーンやギアを常にベストな状態に保ち、突然のチェーン外れというアクシデントからあなたを守ってくれます。

愛車を自分の手でケアすることは、トラブルを防ぐだけでなく、自転車の仕組みへの理解を深め、より一層の愛着を湧かせてくれるはずです。

もし、どうしても自分では直せない状況に陥ったとしても、無理は禁物です。

日本には、あなたの助けになってくれる自転車屋さんがたくさんあります。

プロの技術を信頼し、適切な修理を依頼するのも、賢明な判断の一つです。

この記事が、あなたの自転車ライフにおける一助となれば幸いです。

日々のメンテナンスを楽しみながら、安全で快適なサイクリングを続けてください。

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【この記事を書いた人】
サイクリスト大谷

国家資格「自転車技士」を持つサイクリスト。

自身の多くの失敗経験を元に、メンテナンスやロングライドのコツを分かりやすく解説しています。

※記事の執筆には一部AIを利用しております。AIの回答には間違いが含まれている場合があり、必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください。誤情報による記事の修正依頼はお問い合わせページよりお願いします。
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